鉄道好き、いや旅行好きなら聞いたことがあると思いますし、実際に利用した方も多いと思います。もうすぐ2020年冬の発売が始まるので、今回は青春18きっぷについて解説したいと思います。
1.青春18きっぷの概要
青春18きっぷは年3回(春/夏/冬)に利用できる、JR全線が1日乗り放題になるきっぷです。この冬は2020年12月1日~12月31日に発売され、2020年12月10日~2021年1月10日に利用可能です。ただ、いくつか注意点があります。
- 値段は5回(人)分セットで12050円
- 快速・普通列車・BRT・JR西日本宮島フェリーが利用できる
- 一部の特急列車には乗車可能
- 他社線は基本的に利用不可(JR線のみ)
- 一部の第三セクター鉄道は特定の条件下で利用可能
- 払い戻しは不可(未使用の場合のみ発売場所で可)
まず、きっぷは写真のように5回(人)分がセットで1枚のきっぷになっています。このきっぷは自動改札は通せないので、注意してください。使用開始する駅で改札の横の駅員がいるところを通り、きっぷを見せてハンコを押してもらいましょう。1回ハンコを押してもらえば、途中や目的地の駅でも駅員に見せて通ればよいだけです。また、1度に複数人利用できますが、その時は全員同一行程を取らなければなりません。ハンコも人数分押されます。また、ハンコ1つで1日分(その日じゅう)です。基本的に0時までが有効ですが、0時をまたぐ列車に乗車している場合は、0時を過ぎて最初に停車する駅までが有効です。しかし、東京や大阪などの電車特定区間内では終電まで有効です。
基本的に特急列車は乗車不可能です。もし乗る場合は特急料金だけではなく、その乗車区間の乗車券も必要(=一から買うのと同じ)です。普通列車が遅れたりした場合でも、特急に乗ることが出来ません。ただ、新青森ー青森間、新得ー新夕張間、宮崎空港ー宮崎間、早岐ー佐世保間は特急列車の普通車自由席に乗れます。この区間は普通列車が極端に少ないか、全くない区間のためです。しかし、普通・快速列車の普通車指定席やグリーン車にはその料金を払えば乗車可能です。ですので、都内の2階建てグリーン車などもその分のお金を払えば乗ることができます。
次に、基本的にはJR線(宮島フェリー)のみでしか利用できませんが、一部の第三セクター鉄道では利用できます。それは、青い森鉄道の青森ー八戸間(乗り通しのみ)、あいの風とやま鉄道の富山ー高岡間(乗り通しのみ)、IRいしかわ鉄道の津幡ー金沢間(乗り通しのみ)では利用可能です。ただ、各線の両端の駅と青い森鉄道の野辺地駅では下車できます。
2.”青春”とは?
青春18きっぷの”青春”とは青少年・学生をイメージさせることに由来しているそうです。確かに学生や青少年は資金力も少ないため、いかに安く旅行できるかということを考えますし、安い切符=青春18きっぷというのは良いと思います。もちろん、老若男女利用できます。”青春”という言葉は、青春18きっぷ以外にもJR東海バスの「青春エコドリーム」などで使われています。青春エコドリーム号も他のドリーム号に比べて安いです。
3.利用の際の注意点
ここまで青春18きっぷの特徴について細かくお話し、その中でも注意することは述べてきましたが、改めて注意点をお伝えしたいと思います。
- 旅程には余裕をもって!
- お金は余分に持っておこう
- 時刻表があると便利
- 新幹線ワープも有効活用しよう!
まず、青春18きっぷの規定にもあるようにいかなる理由(人身事故・災害等)でも青春18きっぷで特急列車に振り替え乗車は出来ません。ですので、旅程には少し余裕をもち、多少列車が遅れてもリカバリーできるくらいの時間は確保しておきましょう。また、それでもリカバリーできない時のために、宿泊代や新幹線・特急に乗ることができるくらい(自宅や目的地にたどり着けるくらい)のお金は持っておいたほうが安心です。
次に時刻表に関してですが、最近はスマホでも時刻表検索ができますが、充電や電波の状況、ダイヤ乱れ時や該当列車の全時刻を知りたい時など便利です。コンパクトサイズでもよいので持っておいたほうが良いでしょう。ただ、日帰りや100㎞以内の近くで利用する場合はなくても困らないでしょう。
最後に、青春18きっぷだけでなく、新幹線や夜行バスでワープする利用方法も有効です。青春18きっぷは快速や普通列車しか利用できないため、どうしても時間がかかります。そこで、日帰りや夜行日帰りの場合は行きか帰りに新幹線や夜行バスを利用することで、日帰りなのに遠くに安く行けるという旅行ができます。また、普通列車だとものすごく時間がかかる区間や普通列車の本数が少ない区間でワープするように新幹線を利用することで遠くに行けます。
いかがでしたでしょうか。青春18きっぷは誰でも利用可能で時間はかかりますが、格安で旅行できます。いつもは新幹線で通過する区間も普通列車でのんびり行くことで新たな発見もあるかもしれません。また、青春18きっぷだけでなくても新幹線や特急を組み合わせた旅行をするのも良いと思います。