現在、羽田空港への鉄道アクセスは品川から京急、浜松町からモノレールだけですが、実はアクセス線の計画があるのです。1つは羽田空港アクセス線です。こちらは現段階で既に建設されています。2つ目は新空港線、通称蒲蒲線です。3つ目は都心直結線です。この2つに関してはまだ計画段階であり、話し合いの段階です。それでは詳しく紹介したいと思います。
1.羽田空港アクセス線
JR東日本の路線です。羽田空港近くを通る貨物線(や休止線)を利用しつつ、埼京線方面、東北本線方面、京葉線方面の三方向に列車を運行させる計画です。羽田空港周辺と既存の路線との接続部には新たに線路を敷く必要がありますが、それ以外はすでに線路が敷いてあります。現在、羽田空港にアクセスするのは京急と東京モノレールですが、新宿、東京といった大ターミナル駅に行くためには乗り換えが必要です。しかし、この羽田空港アクセス線が開業すると、新宿や東京は乗り換えなしで行くことができます。さらに、この路線はJR線なので、新宿から高尾・山梨方面、大宮、埼玉方面、東京ディズニーランド(舞浜)、千葉方面へも直通列車を運転させることができます。現在、成田空港からは成田エクスプレスが運転されていますが、将来は羽田エクスプレスが運転されることも十分予想できます。
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2.新空港線(蒲蒲線)
具体的には東急多摩川線を延伸させる形で京急空港線に接続させます。第一段階として東急多摩川線を京急蒲田駅まで延伸させる計画は進んでいます。これによって、京急蒲田駅で京急から東急に乗り換えができ、さらに東急線内で乗り換えれば、副都心線や東武東上線、西武池袋線などにもJRの乗り換えなしで移動できます。そして第二段階として東急と京急を接続させ、直通運転させる計画があります。しかし、これはかなり困難です。なぜなら東急と京急の線路の幅が違うからです。それを克服させるためには、フリーゲージトレインや三線軌条にするかという選択肢がありますが、そこまでする需要があるのかが問われます。先の羽田空港アクセス線はすでに建設が決まっていますので、新宿や渋谷に行くならJRで乗り換えなしという方法も出てくるので、ますます東急線を使って都心方面へアクセスする需要があるのかが疑問です。
3.都心直結線
先ほど述べた、「羽田空港アクセス線」とは異なります。ルートは押上ー新東京ー泉岳寺で、押上で京成線、泉岳寺で京急線と直通運転をします。ルートだけを聞くと今の都営浅草線と同じかと思われますが、新たに直線的にもう1本トンネルを掘ります。途中駅もおそらく新東京(仮)だけになると思います。イメージ的には成田スカイアクセス線の地下鉄Verでしょう。そうすることで羽田と成田のアクセスがより便利になります。また、この区間を含む羽田ー成田にはリニア構想もありますが、莫大な建設費から採算が見込めないので、夢物語でしょう。さらに言えばこの都心直結線も夢のまた夢のような気がします。
いかがでしたでしょうか。羽田空港は日本一の離発着数を誇る空港であり、東京の空の玄関です。アクセス線が出来ればもっと便利になります。完成が楽しみですね。